職人の手で作った純粋な自然の味「レーヨン」(株)青香NF, 40年ブック織機生産ノーハウで天然繊維の優れさを広げる 2018.02.09 20:40 TIN NEWS <キムサンヒョン記者 tinnews@tinnews.co.kr> ▲ レーヨン素材を基盤として展開する SHILLA (株)青香NF ホンソンヒ代表 ©TINニュース 職人の手で作った純粋な自然の味「レーヨン」を着る シムサンボ企画総括常務を迎え入れ...レーヨン素材ブランド「SHILLA」リニューアル進行、自体生地ベースで競争力の確保、リーズナブルコンセプトでオリジナルを追求 (株)青香NF(代表ホンソンヒ)がレーヨン(Viscose Rayon)素材をベースに展開するブランド「實羅、SHILLA」をリニューアルして営業拡大に乗り出した。 2012年発表された「SHILLA(www.hshilla.com)」は、大邱を拠点に40年の間に、従来の方法でレーヨンを製織している繊維メーカーである「ドンドック繊維(DONGDEOK TEXTILE)」を母体にしたブランドである。「SHILLA」は、これまでポップアップストア形式の営業を主にしてきたが、昨年9月にデザイナーシムサンボさん企画総括常務を迎え入れながら、全体的なブランドリニューアルに入った。今年1月に繊維とブランド事業を統合して、繊維や衣料品の製造流通会社「(株)青香NF」を設立し、現在のデパートや販売代理店の営業のためのショールームを本社に運営するなど、積極的な営業戦略を展開している。 ▲ 青香NF, レーヨンブランドSHILLA 2018 S/Sシーズンコレクション写真集 ©TINニュース 最も貴重な自然の果実を意味する「SHILLA」は自然の中で貴重な材料を求め、真心を尽くして人々の快適な生活のための衣服を製作するというコンセプトを追求している。30〜40代の消費者の自然そのものを追求しているところを満足させようと、伝統的な技法で製作された、環境にやさしい素材であるレーヨンを主材料としており、小規模の工場で熟練した技術者によって天然素材、天然染色、ハンドメイド技法を使用して、生産いている。レーヨンは木から抽出した純粋な天然素材のセルロース繊維でレーヨン(rayon)の一種である。レーヨンは軽くて涼しく、風通しの良い代表的な夏素材である。また、汗の吸収力が卓越して静電気がないので着用時の快適さを感じることができ、植物繊維なので、柔らかい肌の赤ちゃんや敏感肌に刺激を与えない。 ▲ (株)青香NFレーヨンブランド「SHILLA」はドンドック繊維で150年も維持した伝統的な方法で製織する。©TINニュース ▲ 青香NFのレーヨンは1980年代製造された機械(Shuttle Loom Machine)で作っている。©TINニュース 特にドンドック繊維のレーヨンは、1980年代に製作されたブック織機(Shuttle Loom Machine)を使用して織っている。ブック織機は縦糸の間をこのブックが往復してよこ糸を挿入する古典的な方法の織機で、現在は、ノイズを低減し、生産性を向上させたブックのない織機(Shuttleless loom)が一般的に使用される。 しかし、ブック織機繊維の独特の組織は、従来の方法で、少量生産されているブック織機のみ実現することができる。ブック織機で製織されたドンドック繊維のレーヨンは、静電気の発生が少なく、優れた清涼感を持っている貴重な素材として脚光を浴びている。 ▲ 40年間にかけて伝統方式で生産しているレーヨン素材を基盤として展開するブランド實羅, SHILLAのロゴ ©TINニュース レーヨン専門ブランドSHILLA(實羅)の誕生ストーリー ホンソンヒ(株)青香NF代表 「レーヨンという自然繊維は元々、釜山と大邱で生産されていた。 2005年と2006年当時、釜山ジン市場と大邱西門市場ではレーヨンが良く知られていたが、ソウルにはあまり知られていなかった。デザイナーとして活動する時、両親がレーヨン工場(ドンドック繊維)営んでいた大邱で市場調査をしているうちに下着素材のみを使用していたレーヨンに色をつけてパジャマや布団を販売していることが分かった。」 「そこからアイデアを得て姉が東大門で運営していた「三〇五」というレーヨン生地の店で捺染されたレーヨン生地と一緒に上着を数点作って販売してみたが、その反応が良かった。 2012年にデザイナー生活を片付けて、自分のブランドを作るという願望で「實羅、SHILLA」というレーヨン専門ブランドを本格的に展開することになった。」 「レーヨンはミンピョン、ジャカード、ヨンサジキなどいくつかの種類があり、同じ生地だg、その加工の差でてアイテムが多様になる。工場は生地だけ生産し、私はそれを持って染色屋または捺染屋に行く。生地が出来上がると、私はデザインと企画、縫製をして商品を作る。」 「服の仕事をしている他の方は、当社が、原材料を直接持っているのを羨ましがっている。捺染や染色は、他の分野だが、長年扱ってきた工程であり、当社の協力会社があるからSHILLAレーヨン製品ならではの特徴も持つようになった。」 ▲ レーヨン素材を基盤として展開する SHILLA (株)青香NF ホンソンヒ代表 ©TINニュース 「服はパターンが重要である。人が着た時、スタイルを良くするべきである。肥満の人もやせて見せる、細身の人は少し大きく見せるべきである。私は今でも服を作る時、着こなしを重視する。私も体があまり綺麗ではなくて見せたくない部分が多い。デザインをしながら直接フィッティングもして、問題点も探して、お客様に自分が直接着ている様子を見せ、販売もしているのが私の長所であり、ノウハウであるようだ。」 「ドンドック繊維は以前から固定客があり、下着や寿衣(死者の服)に多く使われた。韓服の需要が減り、取引先が減ったが、最近では、服を作る方もたくさん持っていかれる。しかし、ブランド化してデパートに入店したのは、弊社しかない。ほとんどが特産物売り場で販売をしたり、またはデパートのイベント期間に会場で売っている。 」 「私が今まで5-6年のブランドを運営しながら、レーヨンという良い素材をほかのところでは、適当に作って販売するのを見てとても残念だった。だから、どこに行っても、自信をもって自分の商品だと勧めすることが重要である。服も私が作ったご飯だとしよう、食べてからまずいと言われたらだめ。だから美味しく作ってあげなければならない」 ▲ 40年間にかけて伝統方式で生産しているレーヨン素材を基盤として展開するブランド實羅, SHILLAの商品 ©TINニュース 「青香NFみたいに伝統織機で織るメーカーが今大邱でも数少ない。ほとんどエアジェットのような電子織機を使っていおる。伝統織機とエアジェットの違いを簡単に説明すると、エアジェットでは大量生産が可能であり、結果も良いが、一方伝統織機は荒いヴィンテージ感があり、より涼しい。それがオリジナル自然の味がする。」 「同じところに染色をしても、一方は濃く一方は薄いのだが、張力の違いにより仕方ない現象である。それは一般的な消費者は分からないが、その生地が不良ではなく、伝統織機の元の特色とも言える。」 「私たちのもの、自然そのもの、昔からの伝統を生かして作りたいという考えは以前からあり、常務も同じ考えだ。これを育てれば、日本のように職人2世3世、子々孫々取り掛かることができる。私たちの世代で終わらせず継続して続いて伝えようとする。」 ▲ 青香NF, レーヨンブランドSHILLA 2018 S/Sシーズンコレクション写真集 ©TINニュース ▲ シムサンボ (株)青香NF 企画統括常務 ©TINニュース レーヨン専門ブランドSHILLAが追求して進むべき道 シムサンボ企画総括常務 SHILLAの方向性その一、ファブリックで求める。 「SHILLAはレーヨンという自然繊維をベースにしたブランドだ。これから繊維を基盤としてどういう方向性を持って行くかそれを見せる。」 SHILLAの方向性その二、リーズナブルで求める。 「二つ目は、商品を作るには、リーズナブル(reasonable)なブランドでなければならない。したがって、営業や商品価値を上げること以外の費用を最小限に抑えなければならない。」 SHILLAの方向性その三、正確なコンセプトで求める。 「三番目は、まさにブランドの方向性である。実際、韓国では、しっかりとしたブランドが一つもないと話していたが、ブランドの方向性は、当然、そのコンセプトがあれば良い。」 ▲ 青香NF, レーヨンブランドSHILLA 2018 S/Sシーズンコレクション写真集 ©TINニュース